注意‼退職金は必ず支給されるものではありません。
何も知らないであとで気づいても遅いです。今のうちに自分の施設の退職金について考えておくことがベストです。
私は転職時に59万8622円の退職金が支給されました。
臨床工学技士の平均の退職金は勤続年数5年で113万円と言われています。
(https://co-medical.mynavi.jp/column/mt/taishokukin/)
しかしあくまで平均であり、「この施設の人が〇〇円です。」と具体的な数字は示されていません。
- 定年まで働いた人は退職金はいくらか
- 転職したいけどいくら退職金がもらえるか
そんな疑問や不安を持つ方に読んで欲しい内容です。
私は2回の転職を経験し、それぞれで退職金を受け取り、定年時の退職金も確認しました。
この記事では私の転職時の退職金や定年まで働いたときの退職金を算出しています。
老後に備えて退職金を重視して勤務先を選びたいという人も多いと思います。
もし自分の退職金が安すぎるなら転職でキャリアアップを目指し、より好条件の施設へ行くのも良案です。
私が転職時にもらった退職金は59万8622円です。正規職員として4年働いた結果の退職金です。
定年退職時の退職金を計算したら1500万円で、それなりに高い水準でした。
というのも私が以前働いていた職場は国立大学病院で公務員に近い退職金の支給だったからです。
下の表にある私の退職金をあとで詳しく紹介しています。
注意:あくまで私が勤務した施設での退職金なので参考程度にしてください。
勤務先 | 状況 | 勤務期間 | 退職金 |
---|---|---|---|
国立大学病院 | 非常勤 | 1年 | 3万円 |
国立大学病院 | 転職 | 4年 | 59万8622円 |
国立大学病院 | 定年 | 35年以上 | 1400万円 |
赤十字病院 | 転職 | 2年半 | 51万1600円 |
赤十字病院 | 定年 | 25年以上 | 1800万円 |
【臨床工学技士】勤続5年の退職金は平均116万円
マイナビのデータによると臨床工学技士の5年間の勤続年数での退職金は平均で116万円とされています。(https://co-medical.mynavi.jp/column/mt/taishokukin/)
5年の勤続で116万円の退職金は、私が実際に支給された退職金(60万円)よりも高いです。
というのも、マイナビでは基本給が33万円で計算されていますが、臨床工学技士の基本給は30万円未満なことも珍しくありません。まして転職となると30歳ぐらいだと予想されるので基本給は23万から24万円程度だと考えられます。
基本給や昇給についてはこちらの記事です。
>>【完全解説】臨床工学技士の年収は?基本給激安…。
私が転職時に実際に支給された退職金との比較です。
施設 | 勤務年数 | 退職金 |
---|---|---|
マイナビ平均 | 5年 | 116万円 |
国立大学病院 | 4年 | 59万8622円 |
赤十字病院 | 2年半 | 51万1600円 |
簡単に定年時の退職金についてまとめた資料が以下です。
所属施設 | 勤続年数 | 退職金 |
---|---|---|
国立大学病院 | 35年 | 1400万円 |
赤十字病院 | 20年以上 | 1800万円 |
国立大学病院と赤十字病院は私が定年まで働いた仮定した基本給と退職金支給率から算出しました。
基本的に定年退職ならば「勤続年数×基本給」の計算になる施設が多いです。転職のような自己都合での退職ではそれよりも大幅に安くなります。
定年退職と自己都合についての比較は次の項で説明しています。
「転職のため勤続5年未満で退職した私の退職金は約60万円でした。」
マイナビの平均よりも安い結果。
「すぐに退職したい」「退職に必要なことがわからない」という人はこちらをどうぞ。
>>臨床工学技士が退職時にする行動5選【有休消化できる?】
>>退職代行サービスの使い方とおすすめ【臨床工学技士も退職代行】
臨床工学技士の退職金支給率について
退職金は勤続年数で決定
「基本給×支給率(勤務年数)=退職金」
支給率は各施設で異なり、基本的に勤務年数に近い値となることが多いです。
退職理由が自己都合か定年退職かによっても支給率が変わり、自己都合の場合は支給率が下がってしまいます。
※自己都合というのは転職などで仕事を変わる場合を指します。
下の退職金支給率の表は、私の勤務していた施設を参考にしています。
あくまで一例なので参考程度にしてください。
勤続年数 | 支給率 (自己都合) | 支給率 (定年退職) |
---|---|---|
1 | 0.5 | 0.8 |
2 | 1.0 | 1.6 |
3 | 1.5 | 2.5 |
4 | 2.0 | 3.3 |
5 | 2.5 | 4.1 |
| | | | | |
25 | 28.0 | 33.2 |
26 | 29.3 | 34.7 |
27 | 30.7 | 36.2 |
転職で3年で辞めた場合、基本給が23万円なら
「基本給23万円×支給率1.5=34.5万円」の退職金になります。
私の勤務していた施設は退職金の待遇は、かなり良くて定年まで働けば支給率は40−50ぐらいでした。
それでも臨床工学技士としての基本給が安いため看護師さんほど退職金をもらうことはできませんでした。看護師さんなら2000万円ぐらいです…。
退職時の基本給は30万円以下と考えると、定年時の退職金は
28万円×47=1316万円
退職金支給率は年々低下傾向
私が勤務していた施設では退職金支給率の段階的な引き下げが行われていました。
2012年では最大の支給率が45年の勤務年数で59.2でしたが、2018年の時点では47.7になっていました。このペースで行くと2023年には40を下回る可能性もあります。
2012年 | 2013年 | 2014年 | 2018年 | |
---|---|---|---|---|
最大の支給率 (定年時) | 59 | 52 | 49 | 47 |
私は平成31年に退職しましたが、私が定年まで働いても支給率が下がっていくことは目に見えていて、基本給や退職金の高い施設への転職を決意しました。
転職についての記事はこちらです。
>>CEの転職活動方法3選【失敗しないの方法を解説】
>>転職に有利なCEの要素5選【1人で転職活動は危険】
>>CEの転職先の選び方【各施設の特徴を解説】
国立大学病院の退職金
退職金 | |
---|---|
転職時 | 59万8622円 |
定年退職時 | 1400万円 |
転職時の退職金は59万8622円
勤続年数は4年で59万円でした。
勤続年数 | 支給率 | 退職金合計 |
---|---|---|
4年 | 2.4 | 59万8622円 |
10年 | 5.0 | 基本給×5.0 |
21年 | 21.3 | 基本給×21.3 |
転職などの自己都合で退職する場合、勤続21年以上で支給率が勤続年数を上回ります。
非常勤なら毎年退職金が出る
大学病院は初めは非常勤で雇われることが多いです。
私も非常勤として5年働いた後に常勤(正規職員)になりました。
非常勤の場合は1年単位で3万円程度の退職金が出ていました。
勤続年数 | 支給率 | 退職金合計 |
---|---|---|
1年 | ー | 3万円 |
事務処理的には3月31日退職→4月1日再雇用となります。
非常勤では毎年少額の退職金が出ますが、いつ契約が切れるかわからず、将来に不安が残ります。
大学病院の労働環境についてはこちらです。
>>臨床工学技士|国立大学病院の待遇がやばい…
退職金は1年目から支給
私の勤務していた施設では1年目から支給率0.5で退職金がもらえました。
ただし、非常勤の場合は毎年3万円程度の退職金が出ているので対象にはなりません。
実際、私が常勤になって1年目の基本給が21万900円だったのでもしその時にやめていたら10万円程度の退職金になっていたはずです。
基本的に1年目から退職金がもらえる施設は少なく、2−3年目から支給されるケースが多いです。
定年時の退職金は1400万円
国立大学病院は独立行政法人化されており、公務員の給与に準じていない施設もあります。しかし退職金に関しては公務員同様の方式を取っている施設がまだまだ多く、退職金は高い水準です。
私の勤務していた大学病院でも退職金の支給率は良く、勤務年数以上の支給率になっています。
具体的には勤続年数の35よりも多い47が掛けられる計算になっていました。
しかし基本給が最大でも30万円程度になってしまうため1400万円程度の計算になりました。
国立大学病院の退職金支給率は高いですが、基本給が低いと退職金も低くなってしまうので注意です。
ついでに看護師さんなら2000万円近くになります…。
私が勤務していた国立大学病院では年々退職金が少なくなっている傾向にあり、10年前には今より300万円も高い水準でした。10年後はさらに300万円低い可能性もありました。
赤十字病院の退職金
退職金 | |
---|---|
転職時 | 51万1600円 |
定年退職時 | 1800万円 |
転職時の退職金は51万1600円
勤続年数2年半で退職金が51万円でした。
勤続年数 | 支給率 | 退職金合計 |
---|---|---|
2年半 | 2.0 | 51万1600円 |
10年 | 11.0 | 基本給×11.0 |
15年 | 21.0 | 基本給×21.0 |
転職などで退職する場合、10年以上の勤務で支給率が割増になります。
10年の勤務で支給率11.0、15年勤務すると支給率21.0とかなり高くなります。
勤続1年から退職金支給
私が勤務していた赤十字の施設では勤続1年から退職金が支給されました。
基本的に退職金は3年以上の勤続年数から支給される施設が多いですが、日赤では1年以上の勤続年数から退職金が支給される施設も多いです。
「退職金の支給率は勤続1年なら1.0でした。」
私が勤務していた施設では、退職した直後から勤続3年未満では退職金が支給されなくなりました。
定年時の退職金は1800万円
赤十字病院では国立大学病院よりも基本給が高くなる分、退職金も高くなる傾向にありました。
赤十字社は勤続年数25年以上で基本給と役職手当を足した金額の50か月分が退職金になります。
大学病院では基本給が30万円を超えなかったですが、赤十字病院では30万円以上の基本給と役職手当が付くので1800万円の計算になりました。
退職金の支給は勤続年数3年から
今の施設を退職しようと思っているけど退職金はもらえるのかわからない人も多いと思います。
退職金がもらえるのは基本的に勤続年数3年以上からが多いです。
しかし施設によって勤続1年でも退職金がもらえる施設もあり、私も2年半の勤続で退職金をもらいました。
退職金の計算方法は「勤続年数×基本給」になることが多いですが、自己都合での退職になるとそれよりも少なくなります。
退職金に関して言えば公的病院などの大きな施設のほうが優遇されています。
しかし企業病院や大グループの病院ではしっかりした退職金制度が設けられていることもあるので、自分の施設の退職金制度を確認することをおすすめします。
退職金を増やす方法
退職金を増やせば老後の心配も少なくなり、将来に不安を抱えたまま仕事をすることもなくなります。
基本給が高くても支給率が低ければ退職金は少なくなり、その逆もあります。退職金を増やすためには基本給と支給率の両方を上げる必要があり、退職金を上げる方法やメリットを下記に示します。
今よりも基本給を上げて退職金を底上げ
基本給の高い施設では退職金のベースも上がります。
また基本給が上がれば月々の給与も安定するのでメリットは大きいです。
基本給を上げる方法は2つです。
- 昇給を待つ
- 転職をする
昇給を待つことで基本給を上げることができます。
自分の施設での定年時の基本給を確認し、満足できる金額ならばそのまま昇給を待つのもありです。
しかし、基本給が30万円程度までしか上がらないなら退職金も大きくはなりません。
自分の基本給を上げたいなら転職するのがおすすめです。
私は転職で基本給が10万円上がりました。 基本給が上がることで待機なし、少ない残業でも年収が100万円上がりました。
支給率が高い施設に長く勤務
国立や公立の施設に勤務することで高い退職金支給率となります。
民間病院に比べて倍近い退職金が支給されることもあるので、メリットは大きいです。
退職金の支給は義務ではなく、小規模の施設やクリニックでは無いこともあります。
しかし、大企業の傘下の施設や従業員1000人以上の施設であればほとんど退職金の制度が採用されています。
できれば若いうちから退職金制度が整った施設で長期間勤務することがおすすめです。
退職金支給率は長く勤務するほど高くなります。赤十字では25年以上の勤務で満額、他の施設も20年以上働いたら支給率が大きく上がることがあります。
自分の施設の退職金について調べておくことがおすすめです。
退職金の支給は義務ではない
退職金の制度は法律によって定められたものではないため、支給されない施設もあります。
働き始めてから実は退職金がなかったということが無いように必ず確認することが必要です。
退職金の制度は就業規則等に明記してあるのですぐに確認することができます。
転職して退職金の充実を
今の施設では満足のいく退職金を得られず、将来に不安を抱えているのなら転職を考えるべきです。
私も転職で退職金や働き方に対する不安が消えた1人です。
退職金は各施設で決定されているため金額に関しては「施設による」としか言えません。
老後を考えても退職金制度が整った職場で働くべきです。
転職についての記事はこちらです。
>>CEの転職活動方法3選【失敗しないの方法を解説】
>>転職に有利なCEの要素5選【1人で転職活動は危険】
>>CEの転職先の選び方【各施設の特徴を解説】
下記では、臨床工学技士におすすめの転職エージェントも紹介します。
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>>レバウェル医療技師(CE)の口コミ・評判【転職したい臨床工学技士へ】
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