【年収はなぜ低い?】臨床工学技士と検査技師で73万円の差‼理由は手当

低収入の理由 働き方
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  • なぜ臨床工学技士の年収は低いの?
  • 他のコメディカルより低いのは納得がいかない‼
  • できれば年収を上げたい‼

そんな人に読んで欲しい内容です。

臨床工学技士が他のコメディカルより年収が低い理由は手当の数です。
というのも、コメディカルは基本的に同じ給与表になっていて、手当で差が出ることが多いからです。

この記事ではどんな手当が年収の低さに関わっているのかを解説し、年収を上げるための方法も記事にしています。

年収を上げることで仕事にもやりがいが出て、プライベートのお金に関する悩みも解決します。
どんな手当で差がつくかは以下です。

年収に差がつく手当
  • 管理職手当
  • 当直手当
  • 待機手当

臨床工学技士は組織が小さいことが多いので管理職に付く人が少ないです。そして当直をしていない施設も多く、待機に手当がついていないことも多いです。

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臨床工学技士は他のコメディカルよりなぜ低い年収なのか?

年収比較

臨床工学技士は、放射線技師や検査技師などの他のコメディカルより低収入です。

平均収入の比較表を示します。

職種平均年収
臨床工学技士423万円
診療放射線技師574万円
臨床検査技師496万円
給与比較

どこを調べても臨床工学技士の平均給与は他のコメディカルに比べ低い水準にあります。

臨床工学技士の組織は放射線技師や検査技師より小さいので基本給にプラスされる手当が違ったり、状況によっては労働環境もブラックなことがあります。

年収に差が出る手当を下記に示します。

主な手当の種類
  • 管理職手当
  • 当直手当
  • 待機手当

臨床工学技士の収入について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
>>【完全解説】臨床工学技士の年収は?現役CEが教えるリアルな給料

以下では各手当が他のコメディカルとどう違うのかを解説します。

管理職の臨床工学技士は少ない

臨床工学技士は放射線技師や検査技師に比べて管理職につく人が少ないです。
全国の放射線技師、検査技師、臨床工学技士の人数を示します。

職種人数
放射線技師5万6845人※1
検査技師6万6679人※2
臨床工学技士2万8043人※3
※1厚生労働省令和2年医療施設調査・病院報告
※2一般社団法人日本臨床衛生技師会 組織調査(PDF)
※3厚生労働省「令和3年版厚生労働白書 資料編

放射線技師や検査技師が5万人、6万人いるのに対し臨床工学技士は3万人に満たないというデータが出ています。

臨床工学技士の人数は少ないため組織自体が小さくなり、管理職についている人が少ない傾向にあります。そのため平均年収が下がっています。


例えば、臨床工学技士が5人程度の部門では管理職手当がつくことはほとんどありません。ついたとしても1人です。
対して20人以上いる放射線技師や検査技師では複数人に管理職が与えられています。

組織の大きさがそのまま管理職手当に影響します。

管理職手当は10-15%

コメディカルの管理職手当は施設にもよりますが10-15%程度です。

役職は係長、課長、主任、技士長など様々ですが各役職において基本給の10-15%の手当を受け取ることもできます。
管理職手当は基本給に引っ張られるので、基本給が高いほど大きくなります。

年収を上げたければ、基本給の高い施設での管理職を狙いましょう。

実は基本給は病床数が多いほど高いというデータもあります。給料の高い病院の特徴をまとめた記事も公開しています。
>>給料の高い病院の地域や病床数を徹底調査

部署が統合されている施設の管理職

臨床検査部門などに臨床工学の部門が統合されている施設もたくさんあります。

こういった施設では検査技師が技師長になることが多く、臨床工学技士が管理職につくことができないです。

転職や就職で施設を選ぶときは管理職が与えられているかも確認できると良いです。
自分で聞きにくければ、転職エージェントに頼む方法もあります。

転職エージェントの解説はこちらです。
>>【やらなきゃ損‼】臨床工学技士に転職エージェントをおすすめする理由

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管理職に付いて年収を伸ばす方法

管理職に付きたければ、臨床工学技士の組織が大きな施設に行くことをおすすめします。

そもそも管理職がない施設にいては管理職につけません。
しかし、組織が大きな施設に行ったとして、年功序列のシステムが抜けていない今ではすぐに管理職につくことは難しいでしょう。

管理職になるためには時間がかかりますし、コツコツ努力する必要があります。

院内での信頼を得ることや院外での実績を残すことが重要です。

私も管理職につくまでに10年以上、院内での業務や学会発表などの実績作りをしました。
結果的に私の場合は管理職につくよりも転職したときのほうが年収は上がりました

私の転職経験についてはこちらの記事です。
>>転職後の環境は?収入や労働環境を徹底解説
>>30代臨床工学技士が2度転職し、自由を手に入れ、収入UPした方法

臨床工学技士が当直している施設は少ない

放射線技師や検査技師に比べ臨床工学技士が当直をしている施設は圧倒的に少ないです。

臨床工学技士が当直業務をしている施設は施設規模が大きく緊急性の高い施設に限られています。市立や県立でも当直をしていない、もしくはコール対応の待機で済ませている施設も多いです。

当直のある施設とない施設では50万円以上年収が変わってくることもあります。

しかし市立や県立で、ある程度の規模があれば放射線技師や検査技師が当直をしていない施設はほとんどなく、このときに発生する当直手当で年収に差が出ます。
また当直をしていても放射線技師や検査技師より当直手当が少ないこともよくあります。

大きな理由は2つです。

臨床工学技士の当直手当が少ない理由
  • 1日に当直をする人数が少ない
  • 当直手当自体が少ない

※当直の他にも放射線技師や検査技師は夜勤をしている施設もあり、臨床工学技士ではまだまだ夜勤を導入している施設が少ない。

1日に当直する人数が少ない

臨床工学技士は組織が小さいため、当直をしていても施設に1人いれば十分になります。しかし放射線技師や検査技師は施設内に2人以上の当直者を置いている施設も多く、その分当直手当をもらえる人数が増えます。

私が勤務していた施設でも放射線技師や検査技師の当直者は2人でした。

当直手当自体が少ない

これも組織の大きさに依存しますが、組織が小さいと事務方との手当の交渉もしづらくなります。

当直手当を考えるときには、その業務内容の妥当性を考えながら時給の何時間分等で交渉することが多いです。
組織が大きければ交渉をうまく運び、大きな手当になることもありますが高待遇になることは少ないです。

実際の当直業務の詳しい解説はこちらです。
>>【臨床工学技士の当直業務】手当や内容を現役CEが解説

私が経験した施設の当直手当も5000円から1万5000円と幅が広く、これだけでも年収にすると50万円近く変わりました。

私の経験した施設

施設1回の当直手当
施設A5000円
施設B15000円
施設C0円(当直なし)

転職などで施設を選ぶときは当直などの各種手当ても確認すると転職後の年収で後悔することもなくなります。

転職のポイントはこちらの記事です。
>>臨床工学技士の転職活動の方法3選【失敗しないためにはコネ最強】情報戦です‼

待機手当0円の施設もある

臨床工学技士の待機の環境は決して良くなく、施設によっては待機手当0円の可能性もあります。
私は待機手当0円と2000円を経験しました。

ここからはそれぞれの待機状況と収入の変化についての解説です。

待機頻度待機手当月の手当合計
月20回2000円/回4万円
月10回2000円/回2万円
毎日0円/回0円

施設の人員や業務範囲によって待機の形は異なります。
状況によっては毎日待機をしても待機手当は出ない施設もありました。

私は人工心肺の待機で365日待機をしていました。
というのも人員が少なく、緊急対応できる人がいなかったからです。

実際の待機の詳しい解説はこちらです。
>>臨床工学技士の待機環境【緊急対応時の給与】実体験30分で行きます‼

施設内の臨床工学技士の組織は小さい

大きな組織は年収が高い

臨床工学技士は放射線技師や検査技師に比べ組織が小さいです。
臨床工学技士の部門が単独で設置されていない施設他の部門に合併されている施設も珍しくありません。

臨床工学技士は他のコメディカルに比べ歴史が浅いのが理由の1つとしてあげられますが、これから臨床工学技士の業務拡大が進むに連れて人数も増え組織は徐々に大きくなると考えられます。
しかし現在、臨床工学の組織が小さいのは事実です。

組織が小さいことのデメリット
  • 手当が少ない。
  • 新規参入の業務が作りにくい
  • 新規の新人採用を取りにくい

直接給与に響く内容としては手当が少ないことです。
組織が小さいことで管理職手当がなかったり、待機手当がなかったり、当直自体を行っていない施設もたくさんあります。

その積み重ねが放射線技師や検査技師よりも年収を低くしています。

臨床工学技士の収入について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
>>【完全解説】臨床工学技士の年収は?現役CEが教えるリアルな給料

放射線技師や検査技師と同じ水準の年収を得たければ臨床工学技士の組織が大きな施設に行くことをおすすめします。組織が大きければ手当の差は少なくなります。

転職についての解説はこちらです。
>>転職に失敗しない臨床工学技士の要素5選【中途採用には資格・スキルは必須?】
>>臨床工学技士の転職活動の方法3選【失敗しないためにはコネ最強】情報戦です‼

臨床工学技士は多岐の業務に介入し、多くの分野で必要とされるようになっています。
そして転職の難易度も高くありません。現在、タスクシフトを始めとした人員募集がある中で組織が大きくなることも容易に想像でき、今後の臨床工学部門のあり方も変わっていくでしょう。

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臨床工学技士として年収を上げる方法

基本給を上げるべき
年収を上げる方法
  • 管理職につく
  • たくさん残業をする
  • たくさん当直をする
  • 基本給を上げる

臨床工学技士として年収を上げる方法は以上の通りですが、臨床工学の組織が大きい施設の方が年収は高いです。

管理職があるのも、当直があるのも、残業があるのも大きな組織で多岐に渡る業務を行っているからこそです。

基本給など給与の解説はこちらです。
>>【完全解説】臨床工学技士の年収は?現役CEが教えるリアルな給料【月収、残業、退職金は…】

管理職手当をもらい年収を上げる

管理職手当は基本給の10-15%程度になることが多いです。

そもそも組織に役職があることが必要になり、役職が無い施設では管理職手当をもらうことはできません。
基本給が30万なら月に3万で年間36万円分手当がもらえます。

たくさん残業、当直して年収を上げる

残業や当直をすることで年収を増やすこともできます。

臨床工学技士の残業時間は10時間未満が約50%というデータがありますが、中には月に30時間以上の残業をしている人も多くいます。
残業についての記事はこちらです。
>>残業が多い病院の特徴【臨床工学技士が解説】しかし給料は高くなる

残業時間割合n数
なし7.9%664
1-10時間39%3,244
10-20時間25.4%2,111
20-30時間16.3%1,357
30-45時間8.3%695
45-60時間2.0%170
60-80時間0.5%48
80-100時間0.1%11
100時間以上0.1%10
残業時間

私自身も月に30時間以上の残業で7.8万円の残業手当がつくこともたくさんありました。
また当直も週に1回程度できるなら当直なしに比べ30-50万程度年収が変わってきます。

注意

プライベートを大事にしたい方や疲れが取れないという方は向かない方法です。
そんな方はあとで解説する基本給を上げる方法をおすすめします。

基本給を上げなければ本質的な年収上昇にならない

私が勤務していた大学病院の基本給を示します。
60歳でも基本給が30万円以下なのを見て唖然としました。

年齢基本給
30歳23万2千円
35歳25万9千円
40歳28万1千円
50歳29万6千円
60歳29万6千円

基本給を上げることが年収を上げる方法として1番良い方法です。
理由は、管理職手当は別として残業や当直をたくさんすることで増やした年収は安定しないからです。

それに比べ、基本給が上がれば給与のベースが上がるので安定的に給与が上昇します。さらに管理職手当、残業代、ボーナス、退職金も基本給が上がれば上昇するのでその恩恵は大きいです。

臨床工学技士の収入について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
>>【完全解説】臨床工学技士の年収は?現役CEが教えるリアルな給料

基本給を上げる方法
  • 昇給を待つ
  • 転職する

自施設での基本給が10年後、20年後にいくらになるかを計算し、満足できるものならば昇給を待つのもいいでしょう。
しかし、そうでないなら転職をおすすめします。

私は転職することで基本給を10万円上げることに成功しました。
>>【体験談】転職で基本給30万以上のホワイト病院へ
もちろん基本給を上げることでボーナスも上がり、年収では100万円程度上昇しました。

私の転職体験談はこちらです。
>>30代臨床工学技士が2度転職し、自由を手に入れ、収入UPした方法

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みんながしていない臨床工学技士のキャリア形成

キャリア形成

今の施設で働いていて、将来が不安になったり、もっと自分のやりたいことがあるという人も多いと思います。しかし臨床工学技士の離職率は10%程度と低く、転職でキャリアアップをすることが一般的にはなっていません。離職率が低い理由の一つは転職に関する情報が少なく、「キャリアアップができない環境にある」ことです。
>>臨床工学技士の離職率は10%‼激務で離職後の転職先と働き方

運営者ミカタ
運営者ミカタ

「転職=キャリアアップ」でなく、「転職=逃げ」と捉える人も多いのは残念。

臨床工学技士としてキャリア形成を考えている人は少なく、なんとなく今の施設で何年も過ごす人も多いです。

そんな人は本気で自分のキャリアを考えるべきです。
自分のスキルや経験を活かしキャリアアップすることで、職場環境の改善や給与の上昇も望めます。

みんな今ある不安を解消し、楽しく人生を過ごしたいはずです。

そのまま何も考えずに年だけ重ねるか?
or
臨床工学技士としてもっと自分から価値提供するか?

何も考えずに年を重ねれば、今の不安や問題は解決しません。

明日から、いや今から自分のできることを考えてどのように働いていくかを考え直してください。
キャリアップする方法は1つではありません。

キャリアアップの方法
  • 今の施設で管理職に付く
  • 学会等の発表で認められる
  • スキルを活かし転職する

どれもキャリアアップとして大きな成果です。

臨床工学技士としてのキャリア形成を考えるならば、環境を変える意味でも転職はいい選択肢の1つになります。
私自身は「家族との時間」、「自分のスキル」、「給料」を考え転職を行いました。転職に興味のある方は是非この記事から読んでください。
>>【仕事に不満がある臨床工学技士】転職体験談

今の職場に限界を感じているあなたへ

  • もっと自分のスキルを活かしたい
  • もっと別の経験を積みたい
  • 収入を上げるにはどうしたら良いか

今まさにキャリア形成を考えているが、現在の施設では限界があると考える人も多いです。
そんな人は転職をしてキャリアアップすることもおすすめです。

転職についての記事はこちらです。
>>臨床工学技士の転職活動の方法3選【失敗しないためにはコネ最強】情報戦です‼
>>転職に失敗しない臨床工学技士の要素5選【中途採用には資格・スキルは必須?】

今の施設の限界
  • やりたい業務がない
  • 労働環境が悪い
  • 給与が頭打ち

こういった中で自分が疲弊していくのは時間の無駄です。
私も同じように自分の施設に限界を感じていました。

そして転職をした結果、「自分のやりがいのある仕事を納得できる給与で行うこと」ができています。さらには時間に縛られることなく、家族との時間も増えました。

臨床工学技士の転職は難しくありません。
あなたの人生、自分らしい働き方のできる職場を探してみませんか。

転職を成功させるためには、自分で就職先や転職先などの求人情報を取捨選択できることが必要です。転職エージェントなら多くの情報を入手できるので、早めの登録をおすすめします。
>>【やらなきゃ損‼】臨床工学技士に転職エージェントをおすすめする理由
>>臨床工学技士におすすめの転職サイト20個比較【辞めたいけど求人数は?】

転職が難しくない根拠や私の転職体験談、転職ノウハウの解説はこちらです。
>>30代臨床工学技士が2度転職し、自由を手に入れ、収入UPした方法

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なぜ年収が低いか【まとめ】

結論

臨床工学技士が放射線技師や検査技師比べて年収が低い理由は手当が少ないからです。
というのも、どの施設でもコメディカルの基本給は同じ水準だからです。

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手当各種
  • 管理職手当をもらっている人が少ない
  • 当直手当をもらっている人が少ない
  • 待機手当がないこともある

手当が薄いのは臨床工学技士の組織が小さいことが原因になっています。

今後、臨床工学技士の業務拡大とともに組織が大きくなることも考えられますが現状は変わりません。

自分の年収を上げるためには臨床工学技士の組織が大きな施設に行くことが大切です。そうすることで放射線技師や検査技師と同じ水準の年収を得ることも可能です。

キャリアアップしたいなら転職をおすすめします。

臨床工学技士としてキャリア形成を考えることで、これからの不安の解消や自分らしい働き方を見つけることもできます。
>>【仕事に不満があるCE】転職で基本給30万以上のホワイト病院へ

転職の方法についてはこちらで解説しています。
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