今臨床工学技士として働いているけど、
- 今の年収や待遇は平均的?
- 他の施設はもっと年収が高いのでは?
- 仕事がきつい割に年収が安い…
と考えていませんか?
他にも年収、残業、退職金、ボーナスなど悩みは絶えないはずです。
ここでは転職経験のある臨床工学技士が体験談を元にお金について詳しく解説します。
この記事を読むとCEのリアルなお金事情がわかり、今の疑問や将来の不安を解消できます。
転職に悩んでいる人は年収を考え転職するべきかも見えてくるはずです。
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臨床工学技士は責任の割に年収が安いです。
あなたは、「今の仕事はお金ではなく、やりがいのある仕事だから仕方がない」と諦めていませんか?
臨床工学技士は自分のスキルや経験でキャリアアップできます。
そして、「お金とやりがいの両方を手に入れることは可能」です。
私は臨床工学技士として2回の転職経験を経て、年収を100万円以上アップさせて労働環境も改善しました。転職することで自分のやりがいとお金の両方を手に入れることができました。
まずはこの記事で臨床工学技士の年収などのお金のリアルを確認してください。
臨床工学技士の平均給与(年収)は423万円
厚生労働省のデータでは、臨床工学技士の平均年収は約423万円とされている。
令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況
実際、臨床工学技士会のアンケートでも以下の結果が出ています。
年収400から599万円の人が約半数です。
年収 | n数 | 割合 |
---|---|---|
199万円以下 | 68 | 0.8% |
200-399万円 | 2,219 | 28.1% |
400-599万円 | 3,906 | 49.6% |
600-799万円 | 1,397 | 17.7% |
800-999万円 | 280 | 3.5% |
1000万円以上 | 52 | 0.6% |
このアンケートでは現役の臨床工学技士は責任が重い割に給与が少ないと不満を持っているという結果も出ています。
臨床工学技士の責任と年収については、こちらで解説しています。
>>臨床工学技士の給料は安い?【責任が重いのにこの年収…】
臨床工学技士の年収は他のコメディカルより低い
臨床工学技士の平均年収は他のコメディカルと比較して少し低い傾向にあります。
職種 | 平均年収 |
---|---|
臨床工学技士 | 423万円 |
診療放射線技師 | 574万円 |
臨床検査技師 | 496万円 |
基本的にはコメディカルはどの施設でも同じ給与表でお給料が決まっていますが、臨床工学技士の平均年収は他に比べ低いです。
臨床工学技士の年収が他よりも低い理由は2つです。
- 管理職をしている人の人数が違う
- 当直手当などが少ない
臨床工学技士の全体数は、放射線技師や検査技師に比べ少なく、施設で雇われている数も圧倒的に少ないです。部署の母体が小さければ管理職を任される数も減り、平均的な年収が下がる傾向にあります。
当直を比較しても、放射線技師は施設内で2人当直をしている施設があるのに対し、臨床工学技士は1人しかしていない、または当直業務自体していない施設も多いです。
結論として管理職手当や当直手当などが少ないのが年収が低い原因です。
もちろん、当直業務や残業がある程度確保される病院ならばコメディカル同士での年収にほとんど差はありません。
私が勤務していた病院でも検査技師や放射線技師と同じ年収でした。
「なぜコメディカルで年収に差が出るのか?」詳しくはこちらの記事です。
>>臨床工学技士の年収は検査技師より73万低い【収入が低い原因は手当】
年齢別の臨床工学技士の年収【参考:30歳で420万円】
以下のサイトでは臨床工学技士の年齢別の給与の予想値が示されています。
年齢 | 年収 | 月額給与 |
---|---|---|
20-24歳 | 242万円 | 17万円 |
25-29歳 | 410万円 | 29万円 |
30-34歳 | 427万円 | 33万円 |
35-39歳 | 442万円 | 34万円 |
40-44歳 | 492万円 | 38万円 |
45-49歳 | 565万円 | 43万円 |
50-54歳 | 626万円 | 46万円 |
55-59歳 | 620万円 | 46万円 |
60-65歳 | 397万円 | 31万円 |
予想値では、最大の年収が50代で626万円となり、30代では400万円程度となっていました。
臨床工学技士の立場から見ると、
「当直や超過勤務があり、ある程度規模の大きな病院ならこのぐらいの年収になる可能性もある」
と感じました。
40代から50代の年収に関しては、管理職についている人とそれ以外の人では給与的にも10%(50-60万円)程度変わってくるので年収の幅は間違いなく大きいです。
ボーナスにも管理職手当が上乗せされる施設も多いのでそのような施設ではさらに大きく給与が変わってきます。
私の実際の詳しい給与はこちらです。
>>30歳臨床工学技士の月別収入を大公開‼リアルな年収は?
【体験談】私の年齢別の年収
年齢 | 年収 | 備考 |
---|---|---|
27 | 400万円 | 大学病院勤務 |
30 | 480万円 | 大学病院勤務 |
32 | 540万円 | 赤十字病院勤務 |
35 | 600万円 | 私立大学教員 |
今は待機も当直もない状態で年収600万円と自分にあった働き方をしています。
転職前後の労働環境について詳しく知りたい方はこちら
>>CEの転職後の環境は?【経験者が解説】
大学病院で勤務時の予想年収は以下のとおりです。
年齢 | 年収 | 備考 |
---|---|---|
27 | 400万円 | 大学病院勤務 |
30 | 480万円 | 大学病院勤務 |
32 | 510万円 | 予想 |
35 | 530万円 | 予想 |
私の施設では毎年新人を雇い、待機や残業が減っている傾向にあったので順調に基本給が伸びても年収は横ばいになる計算になりました。
おそらく基本給が横ばいになり始める40代までで年収が最大になり、その後はむしろ下がる可能性も予想できます。
一般的に臨床工学技士の年収は40代で1番多く500万円以上になるとされています。
しかし臨床工学技士は病院によって当直の有り無しや超過勤務(残業)の量が違うので施設による年収の差は大きいです。
実は、病床数が400床以上の病院で臨床工学技士の年収が高くなるというデータもあります。これから転職を考える人は、今の自分の年収や他の施設の年収を知っておかないと自分の市場価値を測れず、安い年収で雇われてしまう可能性もあります。
給料の高い病院の特徴を解説した記事はこちらです。
>>【臨床工学技士】給料の高い病院を徹底調査|高収入を得る方法‼
【体験談】転職で給与は600万円を目指せる
私自身、30歳で年収430万円の臨床工学技士でした。決して良い方ではありません。
しかし、転職がきっかけで今では35歳で年収600万円を超えることに成功しました。
職場を選ぶことで一般的に言われる平均年収423万円を超えることは十分に可能です。
臨床工学技士が年収を上げる方法は3つ。
- 転職をする
- 講演で副収入を得る
- Wワーク(副業)をする
転職では基本給等の年収のベースを上げることが可能です。講演では1回3−5万円程度の副収入が得られます。また透析や内視鏡のクリニックでWワークをすることで収入を増やすことができます。
年収を上げる方法の中で1番現実的なのは転職です。
というのも臨床工学技士は学歴ではなく、経験やスキルが重視されるからです。
私は転職で年収アップすることができました。
今では、講演依頼をもらったり、副業による収入も得ています。
転職についての記事はこちらです。
>>CEの転職活動方法3選【失敗しないの方法を解説】
>>転職に有利なCEの要素5選【1人で転職活動は危険】
>>CEの転職先の選び方【各施設の特徴を解説】
臨床工学技士の昇給は2000-3000円程度【年収は上がらない?】
臨床工学技士の昇給は施設によって異なりますが、2000円前後という情報が多いです。
臨床工学技士の初任給は17万から21万円と言われており、そこからの昇給になります。
ここでは私が経験した病院での昇給について解説します。
施設 | 昇給 |
---|---|
大学病院 | 5000円 |
赤十字病院 | 5000円 |
私立大学教員 | 1万円 |
赤十字病院や大学病院では比較的昇給が良く、ほとんど同じ水準でした。
しかし日赤では勤続年数により数万円基本給のベースが上がるときがあり、大学病院よりも基本給は良くなります。その結果年収では明らかに転職後の方が高くなりました。
私は、基本給が安すぎて30歳でも残業がなければ手取り20万円を切ることもありました。
臨床工学技士は基本給が低い分、超過勤務や当直などの手当で給料を上げることになります。
こちらの記事で私が30歳のときの年収を公開しています。
>>【身バレ覚悟】30歳臨床工学技士の月別収入を大公開‼
【臨床工学技士の基本給】定年前でも30万円程度!?
私が勤務していた国立大学病院では、臨床工学技士が定年まで働いていても基本給が30万円程度でした。
給与表をすべてお見せすることはできませんが、簡単に説明します。
あくまで私が働いていた大学病院の基本給なので参考程度にしてください。
年齢 | 基本給 |
---|---|
30歳 | 23万2千円 |
35歳 | 25万9千円 |
40歳 | 28万1千円 |
50歳 | 29万6千円 |
60歳 | 29万6千円 |
臨床工学技士は基本給ではなく超過勤務(残業)や当直などの手当で給料が大きく変わります。
基本給だけで年収の高い低いは判断できません。
私自身も残業や手当だけで月に8万円程度給料が増えることもザラにありました。
臨床工学技士として高い年収を目指すなら以下の条件を満たせる施設を選ぶべきです。
- 残業をたくさんする
- 当直のある施設を選ぶ
- 基本給の高い施設を選ぶ
若いうちは当直や超過勤務を多くこなせますが、50代になり若いときより体力がない中、多くの業務量をこなすことは厳しく、給与的にも少なくなる心配も出てきます。
このことを考えると基本給が高い施設は魅力的です。
国立大学病院の待遇に関して詳しく知りたい方はこちらです。
>>臨床工学技士|国立大学病院の待遇がやばい…
関連記事として給料の高い病院の特徴も解説しています。
>>【臨床工学技士】給料の高い病院を徹底調査|高収入を得る方法‼
低い基本給は将来の不安材料
今後の働き方や退職金のことを考えると低い基本給では将来に不安が残ります。
というのも年齢を重ねるごとに残業は少なくなりますし、退職金は基本給から計算されるからです。
定年の時点で基本給が30万円程度だと退職金も少ないです。
私は臨床工学技士としてキャリアアップして、基本給を10万円上げることに成功しました。
参考までに私の基本給の推移を以下に示します。
年齢 | 基本給 | 施設 |
---|---|---|
30歳 | 23万2千円 | 大学病院 |
32歳 | 25万円 | 赤十字病院 |
35歳 | 33万4千円 | 私立大学教員 |
このサイトでは転職についてのノウハウを発信しているので興味があればどうぞ。
>>30代臨床工学技士が2度転職し、自由を手に入れ、収入UPした方法
もちろん年収が全てではなく、自分のやりがいとのバランスが取れる働き方がベストです。
【年収上昇に必須】臨床工学技士の残業時間と残業代の割合
ここでは臨床工学技士の一般的な残業時間と残業代について私の体験を含めて解説します。
臨床工学技士の残業時間に関しては10時間以下が39%というデータが出ています。
また、次に多いのは10-20時間の25.4%でした。
私は残業時間が10時間以下になることは少なく、30時間を超える月もありました。
残業代は私の経験では3-5万円になることが多かったです。
10万円を超える月もあり、この中には当直代や待機代が含まれています。
臨床工学技士の残業時間は10時間以下
臨床工学技士会のアンケートより残業時間のデータが出ています。
臨床工学技士の残業は10時間以下が39%を占めており、30時間以上残業をしている人も全体の11%います。
残業時間 | n数 | 割合 |
---|---|---|
なし | 664 | 7.9% |
1-10時間 | 3,244 | 39% |
10-20時間 | 2,111 | 25.4% |
20-30時間 | 1,357 | 16.3% |
30-45時間 | 695 | 8.3% |
45-60時間 | 170 | 2.0% |
60-80時間 | 48 | 0.5% |
80-100時間 | 11 | 0.1% |
100時間以上 | 10 | 0.1% |
残業が多い施設ほど給与が高いことが予想されますが、国立の大学病院などは基本給が安く残業が多い傾向です。基本給が良くて残業も多い施設の人が高収入になります。
私は月20時間以上の残業も普通。下のグラフは私の残業時間と手当です。
もちろん自己研鑽の時間は含みません。
残業についての詳しい記事はこちらです。
>>残業が多い病院の特徴【臨床工学技士が解説】しかし給料は高くなる
残業代は基本給の1/3になることもある
臨床工学技士は残業代や手当がないと給料が激減します。
30時間程度残業した月の私の給与がこちらです。
支給額 | |
---|---|
基本給 | 23万 |
残業、当直手当 | 8万円 |
扶養手当 | 1万円 |
通勤手当 | 7千円 |
合計 | 32万7千円 |
残業代だけで基本給の1/3以上あり、手当がないと恐ろしく低い給与になってしまいます。
さらに色んな手当を考慮すると支給される給与の1/4以上が手当になっていることもわかりました。
基本給が低ければ、残業で稼ぐしかないのが現実。
残業代はいつなくなるかわからない
残業代はボーナスや退職金には加算されませんし、給料のベースを上げているものでもありません。
多くの残業こなし月に10万円以上稼いだとしても、残業がなくなれば給料が激減します。
下記のような理由で間違いなく残業は減っていきます。
- 働き方改革で残業が減る
- 年齢とともに体力的に残業ができなくなる
- 人員が増えて残業が少なくなる
今後残業ができる環境が続くとは限りません。
特に今は働き方改革で大きく残業が削られているのでいつ残業がなくなるかわからないです。
残業代に頼らないで収入を安定させるには基本給を上げる必要があります。
今の状況から抜け出すためにも基本給を上げることをおすすめします。
実は臨床工学技士の転職は簡単です。というのも、CEの転職情報が圧倒的に少ないので転職しにくいと思われているだけなのです。このサイトで情報収集し、転職エージェント等を活用すれば確実に転職の成功率は上がります。
今の環境に不満があれば諦めずに動きましょう。ここで動くか動かないかで5年後、10年後の未来が変わります。
転職の方法はこちらです。
>>CEの転職活動方法3選【失敗しないの方法を解説】
>>転職に有利なCEの要素5選【1人で転職活動は危険】
その他の収入を上げる方法としてはWワークや講演もありますが難しいです。
というのも体力的にも長期的に続けていくのが難しいからです。
年収を上げる方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
>>CEとして収入を上げる方法3選【転職は簡単、副業は覚悟が必要】
【年収に差が出る】臨床工学技士の当直手当は5000円から12000円
臨床工学技士は当直をしている施設としていない施設があり、当直業務内容や当直手当も施設によって差があります。
当直手当の有り無しは「年収の大きな差」です。
ここでは私の経験を元に当直手当や当直業務について解説します。
臨床工学技士の当直業務は管理当直
臨床工学技士の当直業務は多岐にわたります。
一般的にはICUでの対応が多いですが、その他にも多くの業務をこなす必要があります。
以下に代表的な当直業務を示します。
- ICUでのコール対応
- 病棟でのコール対応
- 手術室での物品管理(滅菌物等)
- その他(緊急透析、緊急カテ、緊急内視鏡等)
当直の体制としては、管理当直と呼ばれる体制を取っている施設が多く、当直中は上記の内容の仕事をしています。管理当直とは、呼び出しがあったときに対応を行う当直です。もちろん呼び出しがなければ、当直中に睡眠を取ることも可能。
また当直でなく夜勤の体制を取っている施設もあります。夜勤ではルーチンの業務があり、点検業務などを行う施設もあります。
夜勤か当直かで手当や次の日の休みの状況なども違います。
臨床工学技士の当直業務についての詳しい情報はこちらです。
>>【臨床工学技士の当直業務】手当や内容を現役CEが解説
臨床工学技士の当直手当の実情
臨床工学技士の当直手当は施設によって違います。当直手当があるとないのでは年収に大きく差が出ます。臨床工学技士は基本給よりも残業代や手当で年収が大きく変わる仕事です。
実際、私がもらっていた当直手当も5000円から12000円と幅広いので参考にしてください。
施設 | 当直手当 |
---|---|
病院A | 5000円 |
病院B | 12000円 |
病院C | 0円(当直なし) |
A病院とB病院では、週に1回の当直で月の給与に2万円と5万弱の差が出ます。
当直がない施設とある施設では年収が50万以上変わってくるので、職場を選ぶ際は手当についても確認するのがおすすめです。
当直手当について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
>>【臨床工学技士の当直業務】手当や内容を現役CEが解説
【年収+48万円】臨床工学技士の待機手当は0円から2000円程度
臨床工学技士のいる施設では待機制度を取っている施設と取っていない施設があります。
待機手当も臨床工学技士の給与に大きく関わります。
施設の体制として代表的なものは以下に示すとおりです。
- 待機制度を取っている(手当付き)
- 待機制度を取っている(手当なし)
- 待機制度を取っていない
全く待機をしていない施設もあれば待機をしていても手当がない施設もあり、労働環境は様々です。
待機手当がある施設では高いところで1回2000円程度となっています。
「24時間待機して2000円は安い」と思う人と「待機しているだけで2000円もらえる」と思う人がいますが、私はせっかく待機なら呼ばれて超過勤務も稼ぎたいと考えていました。
待機の労働環境についてはこちらの記事をどうぞ。
>>臨床工学技士の待機環境【緊急対応時の給与】実体験30分で行きます‼
待機手当による給与の違い
待機手当は0円から2000円となっており、当番制で月に数回の待機をすることが多いです。
回数に関しては施設の人員に応じて変わります。私は各施設で色々なパターンの待機を経験しました。
365日の待機
人工心肺での経験。人工心肺では人員が限られるため毎日待機をしていましたが待機手当は出ずに0円という環境でした。
月に20回の待機
透析や内視鏡での経験。1回2000円の待機手当が出たため月に4万円も収入が増えました。
これで年収48万円もプラスです。しかし臨床工学技士の人数が増え、待機が少なくなると月10回程度と半分になりました。
待機なし
もちろん手当はありません。しかし何か緊急があったときは行くので出勤したら残業代がつくというものでした。
上記の様にしっかり待機制度が手当につながっているかで自分のライフスタイルや給与に大きく関わってきます。
「待機しているのに0円」or「待機していて月4万円」この違いは大きい…。
待機では「月に何回呼ばれるか」や「呼ばれたときの拘束時間」なども業務によって様々です。
待機についての詳しい解説はこちらです。
>>臨床工学技士の待機環境【緊急対応時の給与】実体験30分で行きます‼
【臨床工学技士】勤続5年の退職金は平均116万円
マイナビのデータによると臨床工学技士の5年間の勤続年数での退職金は平均で116万円とされています。
ここでは私がもらった実際の退職金や定年時にもらえる臨床工学技士の退職金がいくらになるかを解説します。
簡単に退職金についてまとめた資料が以下です。
所属施設 | 勤続年数 | 退職金 |
---|---|---|
とある透析クリニック | 18年 | 450万円 |
国立大学病院 | 35年 | 1400万円 |
赤十字病院 | 25年以上 | 1800万円 |
国立大学病院と赤十字病院は私が定年まで働いた仮定した基本給と退職金支給率から算出しました。
基本的に「勤続年数×基本給=退職金」の計算になる施設が多いです。
※国立大学病院と赤十字ではそれ以上の支給率でした。【各施設の支給率に関しては、後で解説しています】
私の転職時の退職金など、もっと詳しい記事はこちらです。
>>臨床工学技士の退職金は〇〇円‼【転職時の退職金60万円】
とある透析クリニックは450万円
臨床工学技士のブログからは18年間透析クリニックで働いた方の退職金が450万円と紹介されていました。
退職金が「基本給×勤続年数」以下の金額になっており、自己都合退職で利率が減っているようです。
https://dcs-100nx.com/透析クリニックで勤続年数18年臨床工学技士退職金/
この記事では退職金が多いか少ないかに関しては言及していませんが、国立大学病院や赤十字病院よりも低い傾向にあると言えます。
国立大学病院の退職金は1400万円
国立大学病院は独立行政法人化されており、公務員の給与に準じていない施設もあります。しかし退職金に関しては公務員同様の方式を取っている施設がまだまだ多く、退職金は高い水準です。
私の勤務していた大学病院でも退職金の支給率は良く、勤務年数以上の支給率になっています。
具体的には勤続年数の35よりも多い47が掛けられる計算になっていました。
しかし基本給が最大でも30万円程度になってしまうため1400万円程度の計算になりました。
国立大学病院でも基本給が低いと退職金も低くなってしまうので注意。
「ついでに看護師さんなら基本給が高いので2000万円近くになります。」
私が勤務していた国立大学病院では年々退職金が減っていました。
10年前には今より300万円も高い水準だったので10年後はさらに300万円低いかも…。
赤十字病院の退職金は1800万円
赤十字病院では国立大学病院よりも基本給が高くなる分、退職金も高くなる傾向にありました。
赤十字社は勤続年数25年以上で基本給と役職手当を足した金額の50か月分が退職金になります。
役職がついていなくても国立大学病院よりも基本給が良いため退職金は多くなっています。
役職が付けば2000万円程度まで退職金が上がることも予想できます。
赤十字病院では1年で退職金がもらえる
基本的に退職金は3年以上の勤続年数から支給される施設が多いですが、日赤では1年以上の勤続年数から退職金が支給される施設も多いです。
私も実際に2年半の勤続年数で退職金(2か月分)をいただきました。
私が転職時にもらった退職金に関してはこちらの記事です。
>>臨床工学技士の退職金は〇〇円‼【転職時の退職金60万円】
退職金がもらえるのは勤続年数3年からが多い
今の施設を退職しようと思っているけど退職金はもらえるのかわからない人も多いと思います。
退職金がもらえるのは基本的に勤続年数3年以上からです。
- 3年以上の勤続でもらえる施設が多い
- 日赤では1年からもらえる施設もある
- 退職金が無い施設もある(あっても少ない)
しかし施設によって勤続1年でも退職金がもらえる施設もあり、私も2年半の勤続で退職金をもらいました。
退職金の計算方法は「勤続年数×基本給」になることが多いですが、自己都合での退職になるとそれよりも少なくなります。自己都合は定年退職以外のほとんどの場合に適応されます。
退職金に関して言えば公的病院などの大きな施設のほうが優遇されていることがわかります。
しかし企業病院や大グループの病院ではしっかりした退職金制度が設けられていることもあるので、自分の施設の退職金制度を確認することをおすすめします。
臨床工学技士のボーナスは年間64万円(年収の20%程度)
厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査によると臨床工学技士の年間のボーナス(賞与)は64万円とされています。
夏と冬にボーナス(賞与)があるので単純計算で1回32万円程度のボーナスが支払われます。
ボーナスは賞与、期末手当、年末手当、夏期手当など様々な呼ばれ方をされることが多いです。
例
基本給が20万円で支給率が2ヶ月なら
「20万円(基本給)×2ヶ月(支給率)=40万円」
ボーナスは基本給と各施設で決まった支給率によって決まります。
各施設でのボーナスの差は大きい
各施設ごとでボーナスの値段は異なり、一概に平均値で示すことはできません。
ここでは私が実際に貰っていたボーナスを公開します。
実際には手当などが入るので「基本給×支給率」にはなりません。
詳細なボーナス比較はこちらで解説しています。
>>【臨床工学技士が公開】3施設のボーナス比較‼
施設 | 支給率 | 基本給 | 支給額 |
---|---|---|---|
国立大学病院 | 3.8ヶ月 | 23万円 | 年間87万円 |
赤十字病院 | 4.25ヶ月 | 25万円 | 年間106万円 |
私立大学教員 | 4.8ヶ月 | 33万円 | 年間158万円 |
どの施設でも平均と言われる64万円よりは多く、厚生労働省の数値は公立や大規模の病院で務める臨床工学技士にはあまり参考にならない数字だと感じました。
というのも透析クリニックではボーナスが少ない傾向にあり、施設によっては年俸制になっていてボーナスなしというところもあります。
たくさんボーナスをもらいたければ「基本給」と「支給率」の良い施設を選びましょう。
ボーナスが安定しているのは公立病院や大企業傘下の病院。
転職や就職ではボーナスが年収に大きく関わるので必ず確認しましょう。
こちらの記事で私のボーナスの内訳や施設による違いを公開しています。
>>【臨床工学技士が公開】3施設のボーナス比較‼
【臨床工学技士の年収】まとめ
臨床工学技士は決して年収の高い職業ではなく、お金に関する疑問や悩みを持つ人は多いです。
このサイトでは私の経験を元にリアルなCEのお金事情を解説しました。
臨床工学技士の給料を上げたいのなら基本給から見直してみてください。
今の自分の施設で
- 基本給がいくらまで上がるか?
- 基本給から退職金がいくらになるか?
- ボーナスがどの程度の額になるか?
今回解説した私の経験と比較して将来の不安を解消するのに役立てて下さい。
基本給を上げる方法は転職でキャリアアップすることが1番の近道です。
自分のキャリアを活かして転職をすることで私のように基本給を10万円アップさせることも可能です。
実は臨床工学技士の転職は簡単です。というのも、CEの転職情報が圧倒的に少ないので転職しにくいと思われているだけなのです。このサイトで情報収集し、転職エージェント等を活用すれば確実に転職の成功率は上がります。
今の環境に不満があれば諦めずに動きましょう。ここで動くか動かないかで5年後、10年後の未来が変わります。
転職サイトを比較した記事はこちら。
>>臨床工学技士におすすめの転職サイト20個比較【辞めたいけど求人数は?】
転職についての記事はこちらです。
>>CEの転職活動方法3選【失敗しないの方法を解説】
>>転職に有利なCEの要素5選【1人で転職活動は危険】
>>CEの転職先の選び方【各施設の特徴を解説】
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