今の病院を辞めたい、退職したいと思っている。
しかし、他に辞めた人はどんな理由で退職しているのだろう。
そう考えていませんか?
- 職場の人間関係
- 業務内容
- 多量の残業
- 給料が低い
いろいろな理由があります。
私は臨床工学技士として2回転職をして充実した職場環境を手に入れました。
この記事は、実体験から私の退職理由をまとめた記事です。
この記事を読むと実際に辞めた人の退職理由が分かり、自分は本当に辞めるべきか考える参考になります。辞め方や辞めるまでの道のりを解説します。私の退職理由は一つではないです。皆さん同じだと思いますが、様々な要因が重なり、更には色々なことが起きるタイミング、そこで退職というイベントが起きます。
私は結果的に退職してよかったです。というのも退職前に様々なことを精査した上で転職することができたからです。具体的には退職した理由を見つめ直したことが大きく、軸を持って転職活動や退職への意思を示すことができました。
転職についての記事はこちらです。
>>CEの転職活動方法3選【失敗しないの方法を解説】
>>転職に有利なCEの要素5選【1人で転職活動は危険】
>>CEの転職先の選び方【各施設の特徴を解説】
今から逃げるのではなく将来を考えた退職理由
パワハラなど職場環境が劣悪な場合は除きますが、今の環境から逃げるためだけの退職理由はおすすめできません。
将来を見据えた退職理由がある人は転職成功し易い。
しっかりした理由があって退職を望む人には、その先の道も考えもあります。一時の感情で辞めてしまう人は次へのステップアップも転職先を選ぶ時間もありません。しっかり準備をして退職、転職するのがおすすめです。
私の退職は大成功で、その後充実した職場環境を手に入れることができました。私には未来を考えた辞める理由あり、常に次の職場、転職について考えて行動をしていました。
退職の理由はこの記事に書く通りですが、前の施設よりも給与や環境が良い施設を探すことに力を入れました。
私が転職を成功させた体験談はこちらです。
>>30代臨床工学技士が2度転職し、自由を手に入れ、収入UPした方法【転職は難しい?】
私が病院を退職した理由は5つ
私は2回の転職経験があります。2回とも退職の理由は違い、それぞれ解説します。
- 人間関係
- 給料面
- 将来性に不安
- 他病院からの誘い
- やりたい仕事が見つかった
人間関係からの転職
私が退職を決めた理由の一つに人間関係がありました。
これは人間関係が悪く働きにくいという意味ではありません。
ある日、私の信頼する技士長が退職しました。その時、私はそこで働く意味を考え直す事になりました。私にとって技士長は臨床工学技士がどうあるべきかを教えてくれた師匠。
技士長に恩返しするために今の病院で頑張っていた面もありました。
人間関係でも苦労があり、周りの人に恵まれず退職を考える人もいると思います。
しかし働く理由として、「この人についていきたい」と思うモチベーションがあれば、頑張れる。
そんな人が見つかれば退職しなかったのかなとも思っています。
他病院からの誘い
退職の理由として他病院から誘いがあったことも挙げられます。
学会等でお話する方から声がかかりました。
日々の私の学会活動を見てくださっていた方でした。学会活動をする中でコネクションができ、転職のチャンスを得ることができました。
いい転職先が見つかるというのも退職理由として大きいです。
この施設なら自分のスキルを活かしせる‼学術活動もできる‼更には給料的にも安定する‼と感じ退職を決めました。
私がどうやってコネを作ったかや、コネを作る方法についてはこちらの記事です。
>>コネクションの作り方と使い方【臨床工学技士が解説】学会へ行こう!
コネを使うことで十分な下準備や職場を比較できることはとても大きいです。
「そんなコネはないよ…」という人は、転職エージェントでも職場環境を教えてくれたり、給与交渉もしてくれるサービスがあるので是非使用してください。もちろん無料です。
給料が安いのが退職理由
退職の理由として給与が安いことが挙げられます。臨床工学技士の年収は高くないことで知られていますが、当直、残業手当により大幅に変わってきます。
家族や自分の未来を考えると、やはりお金という部分は避けて通れません。
厚生労働省のデータでは、臨床工学技士の平均年収は約423万円(引用:令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況)。
臨床工学技士会のアンケートでも年収400万から599万円の人が半数。
年収 | n数 | 割合 |
---|---|---|
199万円以下 | 68 | 0.8% |
200-399万円 | 2,219 | 28.1% |
400-599万円 | 3,906 | 49.6% |
600-799万円 | 1,397 | 17.7% |
800-999万円 | 280 | 3.5% |
1000万円以上 | 52 | 0.6% |
前職では一定の年齢になると基本給が頭打ちになることが給与表からわかっていました。基本給の伸びが良くないので今は残業代や当直代で月に7-8万円以上あっても将来的には不安。年齢を重ね、当直業務や残業が減ることで給与の上昇が望めないことがわかっていたので転職を考えました。また基本給が低いことは退職金やボーナスにも大きく影響するので、年収をあげようと思うと転職が必須でした。
現在の給与ではなく将来の給与を考えて転職を考えるべきです。
将来性に不安を感じ転職
臨床工学技士に将来性を感じに転職を考える人もいます。
私は臨床工学技士の未来が暗いとは思っていません。臨床工学部門の方向性が理想と違い、自分の働き方や将来性に不安を感じました。それが退職を考えた理由です。
誰もが私生活との仕事のバランスを重要視して職場環境を整えたり、転職したりします。
私は元々学会活動も積極的に行っていて臨床業務はもちろんですが、学会にもやりがいがありました。
しかし部門の方針は、学術成績については人事評価に含まない…。学会に行くことで後ろ指をさされることもありました。
私が感じたのは自分の仕事スタイルと職場の方針の乖離でした。
技士長の退職もあり、このままでは今までと同様の環境で学会発表等の研究と臨床業務を並行して行うことが難しかったです。
退職を決意し、学会活動に積極的で、自分の臨床経験が活かせる職場探しを始めました。
臨床工学技士に不安を感じる方は「企業への転職」がおすすめです。臨床工学技士として医療機器メーカーで働くことで病院よりも高額な給与が望めます。
私の同級生は企業に就職し、給料は臨床工学技士の時の1.5倍です。
臨床工学技士が飽和し需要がなくなっても、医療機器の需要がなくなることはありません。
実際、臨床工学技士としても募集もあります。
やりたい仕事が見つかり転職
2度目の転職で、私が退職を決めた理由はやりたい仕事に募集が出たことです。
私は臨床工学技士の大学教員として働きたいという願望がありました。
研究者として臨床工学について研究するとともに、臨床工学技士を育て医療業界に貢献できる人材を輩出することが私の夢でした。臨床で働くのも大好きでしたが今のタイミングしかないと思い、飛び込みました。
私はたまたま転職経験があり、必要書類など転職に関する知識があったため求人に対応することができました。しかし1回目の転職ではスムーズに行かなかったと考えています。少しでも今の職場に不満があったり、別の施設に興味があるなら常に転職に備えることが必要です。
転職についての記事はこちらです。
>>CEの転職活動方法3選【失敗しないの方法を解説】
>>転職に有利なCEの要素5選【1人で転職活動は危険】
>>CEの転職先の選び方【各施設の特徴を解説】
やりたいことがやれる環境は今しかないかも…。いつでも動けるように準備が必要。
今は「転職戦国時代」、転職をして勝った人がどんどんいい環境を手に入れ、スキルや知識、最終的にはお金の自由にも恵まれます。自分がどんなに仕事ができても職場に評価されなければ、給料も上がらないです。しかし少し外を見れば自分を評価してくれる職場はたくさんあります。臨床工学技士はそのことを知らないだけで一歩踏み出すだけで環境は大きく変わります。
今動くのが一番成功の確率が高いです。
「今の職場で満足ですか?」
少しでも多くの情報を集め、将来を考えてください。転職を考えてる時間なんてないという方は、転職エージェントを利用すれば簡単に転職についての情報を得ることができます。無料なので登録するだけでもおすすめです。
辞めたいときの退職方法【理由は考えておくべき】
臨床工学技士が退職時にやることは少なく、以下の2点を守れば円満退職できます。
退職は人と人との関係や環境の大きな変化です。
退職を切り出す時、まずは自分で上司に相談するのか?気まずいから退職代行にお願いするのか?いろいろな方法があります。
しかし、できる限り自分で報告し職場に気持ちよく送り出してもらえることがベストです。職場の人には今後も学会や勉強会で会うことも多いのでケンカ別れは避けましょう。
もう一つは、職場に迷惑を掛けないために引き継ぎは確実にしておくことが大切です。
退職時にするべき内容を詳しくまとめた記事はこちらです。
>>退職決定者専用!臨床工学技士が退職時にする行動5選【有休消化できる?】
退職時は上司へ相談
辞めたいと思ったとき、まずは信頼できる上司に相談しましょう。
私も最初に上司に相談しました。退職を止められましたが、次の職場の給与や将来性、今の給与や現職で考えられる基本給の上がり方を話したら納得してもらえました。
実は前にも一度相談したことがあり、そのときは説得され職場に残る事になりました。今考えるとしっかり自分のことを考えて退職を止めてくれていたと感じています。
悪い例は「ケンカ別れのような形」で辞めていくことです。例え人間関係が悪い環境であっても話し合うことが必要なときがあります。最低限のマナーを守り退職の考えを伝えましょう。
パワハラなど上司からの圧力が強い場合は退職代行というサービスもあります。
退職代行サービスへの依頼
上司からの圧力が強かったり、どうしても退職の意向を自分で伝えられない方はプロに任せましょう。
退職代行というサービスがあります。
一部の企業では、退職を伝えた労働者に対して執拗な引き留めを行ったり、脅しや嫌がらせをして退職を撤回させようとするケースがあります。
そのような場合では、労働者が心理的に萎縮して簡単に退職できないことが多いです。
そのため退職代行サービスがあり、近年注目されています。
職場での引き継ぎ
円満退職のためにはしっかり引き継ぎを行いましょう。
職場に迷惑が掛かるので自分にできることは面倒でもしましょう‼
入職2、3年目での退職なら引き継ぎする内容は多くはないと思います。
しかし中堅職員であれば自分しか知らないことや後輩や先輩へ伝えるべきことがたくさんあるはずです。
引き継ぎ不足が原因で起こるトラブルが職場だけでなく患者さんへの不利益になることを考えると嫌な上司や物分りの悪い後輩へも引き継ぎをしなければならないことは明白です。
自分が辞めるときの職場へのケアはしっかり行いましょう。
退職前に確認‼おすすめの病院【3選】
給料がある程度高いことは前提ですが、安定していることや福利厚生、仕事内容等から総合的におすすめの病院を私の経験を元に紹介します。
どの病院でも病床数が多く、臨床工学技士の数が多い施設の方が給料が高い傾向です。臨床工学技士の業務範囲が広く、当直などの手当が入る施設で給料は高くなります。
あくまでも私の独断と偏見です。
大手企業の傘下病院【給料や福利厚生に期待】
例えば、トヨタといえば日本でもかなり有名な企業です。トヨタ系列の病院に就職すればトヨタの職員になるのである程度水準の高い給料が期待できます。
私の聞く限りだとトヨタ系列病院では臨床工学技士としての給料はある程度の水準が期待できます。注意点としては、大手企業の病院でも給料が低い場合です。しかし、給料が低い代わりに福利厚生がしっかりしており、家賃手当や交通費などが優遇されていることも多いです。
病床数の多い赤十字病院【退職金が優遇】
赤十字病院はおすすめです。私は赤十字病院に転職しましたが、前職よりも給料は上がり、残業時間も少なくなりました。私の転職前後の環境の変化についてはこちらの記事で解説しています。
>>転職後の環境は?臨床工学技士の収入や労働環境を徹底解説
赤十字病院でも病床数の多い病院をおすすめします。というのは病床数が多い病院では、当直業務や待機もあり手当がしっかりもらえるからです。病床数の少ない病院や臨床工学技士が少ない施設では、赤十字病院でももらえる手当が少なく、役職もない可能性があるので高い給料にならない可能性もあります。しかし、赤十字は退職金が多いので長く勤めるならいい職場です。
公立、公的病院【公務員と同等の給料】
市立や県立の病院は公務員として扱われるので安定した給料が期待できます。公務員ということで長く勤めれば退職金もしっかりしています。しかし病床数や臨床工学技士の人数が少ない施設では、当直業務や手当が少なく給料が低いです。
また公的病院としてJA厚生連も、各都道府県に設置されていて安定した収入が期待できます。もちろん病床数が多く、臨床工学技士が多い施設ほど待遇はいいです。都道府県により給料に幅があることも頭に入れてください。
私が経験した病院の給料を比較した記事はこちらです。
>>【完全解説】臨床工学技士の年収は?現役CEが教えるリアルな給料
【番外編】国立大学病院は給料が安いがおすすめ
国立大学病院は給料が高そうに思われていますが、基本給は高くありません。国立大学病院は広く臨床工学技士の業務を行っており、緊急対応や当直などが多くなります。その結果残業代やその他の手当で一定の給料になりますが役職に就かなければ基本給30万円程度で頭打ちです。
しかし国立大学病院でしか経験できない業務もたくさんあり、多くの経験が積めることがメリットです。また大学病院では研究ができるというメリットもあります。大学病院は病院としての機能の他に研究・教育機関としての役割も担うため、日々研究活動も行っています。もちろん施設によっては研究に力を入れていない施設もありますが、業務の範囲や症例を考えれば研究がしやすい環境です。
大学院へ進学したいという人にもおすすめです。
私も働きながら学位を取得しました。
たくさんの経験が積みたい、研究がしたい、大学院へ行きたいという人にはすごくおすすめな病院です。大学病院の労働環境に関してはこちらで解説しています。
>>臨床工学技士|国立大学病院の待遇がやばい…給料は?意識の高さは?
注意点
この記事は、退職をすすめるものではありません。
なんとなく辞めようと思っているとか、目的や次の仕事場が決まっていない人はちゃんと考えてから退職してください。
このブログでは臨床工学技士の転職について体験談を元にどこよりも詳しく解説しています。
関連の記事を読んで転職するかを検討してみてください。
転職についての記事はこちらです。
>>CEの転職活動方法3選【失敗しないの方法を解説】
>>転職に有利なCEの要素5選【1人で転職活動は危険】
>>CEの転職先の選び方【各施設の特徴を解説】
【まとめ】私の退職理由から自分の転職を考えて
自分が退職した理由が正しいとは限りませんが退職した理由としては十分だったと考えています。
将来を考えて退職をした今の自分は昔よりも充実した職場環境に置かれているからです。
以上の5点でした。
信頼する上司の退職により、職場を見直す機会を持ちました。
考え直すと自分を育ててくれた上司のために働いていた自分に気づき、転職を考えるきっかけになりました。
給与に関しても一定の年齢で頭打ちになることが給与表から分かり、将来に不安を感じました。
また自身の病院のこれからの方針にも疑問があり、今まで通り学会活動と臨床を並行して行える環境がなくなる懸念もありました。自分の仕事スタイルと病院のスタイルに乖離を感じたことも退職の理由となりました。
他病院からの誘いがあり、そこでは給与や職場環境を詳細に知ることができました。次の職場が透明化されていることは退職を決める理由になりました。
私にとっては、やりたい仕事に公募が出たことが退職の一番大きな理由になりました。独身ならやりたいことがある方は飛び込むのもいいかもしれません。
退職するときは、上司に相談をすることが大切です。どうしても無理なら退職代行サービスを利用しましょう。
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