- 臨床工学技士はみんな私みたいな激務に耐えているの?
- 想像していた仕事、やりたい仕事と全然違う…。
- 激務なのに看護師さんより離職率が低いってホント?
実は、臨床工学技士の正しい離職率のデータはありません。
しかし「臨床工学技士の離職率は10%程度」という報告もあります。厚生省の報告では医療・福祉領域での離職率は38.6%で、臨床工学技士の離職率の3倍と高いです。
(引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00004.html)
医療従事者の主な離職の理由として「体力的にきつい」「激務の割に低収入」「生活が不規則になる」というものがあげられます。
この記事では、医療・福祉領域の離職率が高い中、臨床工学技士の離職率が低い理由について私の経験や周りの話を元に解説します。
残業は月に10時間以内、夜勤・当直ありで年収600万以上も目指せる臨床工学技士という仕事は魅力的です。医療機器を扱う職種としてまだまだ需要もあり、やりがいのある仕事だと私自身も感じています。
もちろん、いい条件で働くためには転職や就職での病院選びが重要になりますが、いい就職先に出会えれば離職率や退職のことなど考えずに充実した環境で働くことが可能です。
臨床工学技士の転職方法は発信されておらず、「より良い環境で働ける人」も今の環境で我慢していることも多いでしょう。この記事を読むと離職し、その後の転職やその方法について学ぶことができ、より良い環境で働くための方法がわかります。
臨床工学技士の離職率は10%程度
医療・福祉領域の入職後3年までの離職率は38.7%と高いです。しかし入職後3年までに限らない統計調査では医療・福祉領域の離職率は13.5%とされています。13.5%は飲食サービス業(25.6%)ほどではありませんが産業全体からすると離職率は高いです。
「2022年病院看護実態調査」によると看護師の離職率は11.6%となっており、医療・福祉領域の離職率に比べ低いことがわかります。臨床工学技士の離職率も10%と言われており、看護師と大きく変わりません。
下記に医療従事者の離職率を示します。
離職率 | |
---|---|
全国平均 | 15.2% |
看護師 | 11.6% |
介護士 | 14.3% |
検査技師 | 3-5%(大手病院) 10-20%(クリニック等) |
臨床工学技士 | 10% |
全国離職率(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/23-2/dl/gaikyou.pdf)
検査技師離職率(https://www.jinzaibank.com/kjb/tensyoku-column/post/4347/)
看護師離職率(https://www.nurse.or.jp/home/assets/20230301_nl04.pdf)
臨床工学技士離職率(https://www.iryo-tenshoku.com/column/detail.html&id=167)
日本看護協会「2022年病院実態調査」では新卒者10.3%、既卒者16.8%という結果です。
(引用:https://www.nurse.or.jp/home/assets/20230301_nl04.pdf)
一般的に看護師の離職率は高いとされていますが、それはイメージで「実は全国平均の離職率よりも低い」ことがわかります。臨床工学技士も同じく全国平均を下回り、離職率の低い職業と言えます。
実は看護師や臨床工学技士のような医療従事者の離職率は低い。
臨床工学技士の離職率10%という数値は大手転職サイト等で記載されている内容です。全国平均の離職率は13.9%、介護士、検査技師と比べても低いです。
臨床工学技士の離職率が低い理由3選
臨床工学技士は責任の割に給料が安いと言われています。これは臨床工学技士会のアンケート結果に出ており、38.8%の臨床工学技士が「給料の割に責任が重い」と回答しています。
>>【閲覧注意】臨床工学技士は責任の割に低収入?年収1000万は〇〇%
看護師さんの離職率は11.6%、臨床工学技士は10%と臨床工学技士の離職率が低いことが数値からわかっています。その理由は以下の3つです。
夜勤や当直の回数が少ない
臨床工学技士は看護師に比べ、夜勤や当直が少ないです。施設によってはまだまだ当直や夜勤を導入していないため、比較的不規則な生活になりにくいと考えられます。しかし当直がない代わりに夜中に緊急で呼び出されることも多く厳しい環境であることは確かです。
私も365日の待機や夜中の呼び出し、寝れない当直を経験しましたが転職によって大きく環境が代わりました。
臨床工学技士の給料は悪くない
臨床工学技士の年収は473万円というデータもありますが、病院によって給料は大きく代わります。実際に30代で年収600万円以上の給料をもらえる施設もあります。もちろん当直業務や残業などをした上での給料ですが、平均よりも高いです。日本の平均給与よりも臨床工学技士の方が高く、わざわざ転職のために病院を辞める人が少ないことが予想されます。
しかし転職することで大きく給料を上げることや環境を改善できることは事実でです。私も転職で成功した臨床工学技士の一人です。
>>30代臨床工学技士が2度転職し、自由を手に入れ、収入UPした方法
転職ノウハウがない
臨床工学技士の離職率が低い理由で1番大きいのが臨床工学技士の転職ノウハウが発信されていないことです。看護師は、転職ノウハウがしっかりあり、ブログ・インスタ・Xなど、様々なところで発信されています。看護師さんは転職エージェントに登録し、情報を集めて転職を行うことで転職に失敗しないようにしています。
しかし臨床工学技士の転職ノウハウは出回っておらず、
- 劣悪な環境で仕事をしているのに転職に踏み切れない
- もっとスキルを活かせる職場があるはずなのに動けない
そんな人がたくさんいます。
私は自分の経験から臨床工学技士により良い環境で仕事をしてほしいと思い、このブログを開設しました。このブログではどこよりも転職について詳しく解説しています。
転職についての記事はこちらです。
>>CEの転職活動方法3選【失敗しないの方法を解説】
>>転職に有利なCEの要素5選【1人で転職活動は危険】
>>CEの転職先の選び方【各施設の特徴を解説】
私は転職をして人生が変わりました。家族との時間も増え、給料もアップ。
「時間がなくて転職活動できない人」「わざわざブログを読むのが面倒くさい人」は転職エージェントへの登録がおすすめです。無料で使用できるので損はありません。
逆に、そのままでは転職に失敗する可能性もあります。転職しなくても、情報を集めることは将来の転職にとって大きな価値です。
臨床工学技士の離職理由は人間関係、給料、環境
人間関係や給料、職場の環境は就職する病院によって大きく違います。特に施設によっては臨床工学技士が1人しかいなかったり、20人以上いたりと臨床工学技士は環境の変化が大きいです。病院での臨床工学技士の立場の違いによって給料や業務内容、どこまで臨床工学技士に権限があるかも変わるので、離職・退職する理由の深さも違います。
ここでは一般的な離職の理由を示します。 私が退職した理由をもっと詳しく書いた記事はこちらです。
>>転職する臨床工学技士が辞める理由、将来を考えた退職【私の体験談】
人間関係の問題
臨床工学技士はチーム医療で多くの医療従事者と仕事をします。機械と一対一で仕事をするわけではないので、コミュニケーション能力が求められます。 患者さんから感謝されたり、他の職種に頼りにされることがモチベーションに繋がりますが、理不尽な患者さんや高圧的な医師などに悩まされることも多いです。
また、臨床工学技士の部門は大きい組織ではないので上司と合わなければその環境で一生仕事を続けていくことになります。ずっとその環境で働くのが難しいと感じ、離職・退職する人も多いです。
給料の問題
臨床工学技士の給料は平均で年収473万円というデータもあり、これは日本の平均収入よりも高いです。しかし臨床工学技士は責任の割に給料が安いと感じている人も多く、納得の行く給料とは言えません。臨床工学技士の給料は施設によって大きく変わるので転職することで解決している人がたくさんいます。
私は転職で年収が100万円上がりました。これだけ大きく給料が変わるなら転職するメリットも大きく、下記に示す職場環境の改善も期待できます。
環境の問題
臨床工学技士の環境というのは業務範囲や業務の深さで大きく異なります。また待機や当直の数が多いとプライベートが制限されることも多いです。
入職時に想像していた働き方と違ったり、今の環境では自分のスキルや知識をレベルアップすることが難しいと感じて離職していく人も多いです。私が離職した理由も環境が大きかったです。私自身は研究活動や学会活動を積極的に行う姿勢でしたが部門にとってはマイナスに捉えられることもありました。
転職の結果、研究や学会活動を後押ししてくれる環境になりました。
しかし、転職しなくても環境を変えられる人もいると思っています。今自分に与えられたことを一生懸命やることで「新たなやりがい」や「周りからの信頼」が得られることも多いです。
こちらの記事で働き方のマインドについて解説しています。
>>辞めなくても楽しくやりがいのある仕事をするマインド
離職した臨床工学技士が勤める病院
一番多いのが病院から病院への転職です。臨床工学技士は自分の経験とスキル次第で簡単に転職することが可能です。私も2度の転職で給料も環境も満足の職場に行くことができました。
あまり知られていませんが、臨床工学技士の給料や環境は病院によって大きく違います。このブログでは自分のやりたいこと、求めている環境、それぞれが叶う職場が見つかるようにたくさんの記事を揃えています。臨床工学技士の転職についてどこよりも詳しく解説したブログはここです。
すべて実体験から赤裸々に記事を書いています。
関連記事から気になる記事を是非読んでみてください。
>>【経験者が解説】CEの転職先の選び方、働き方
>>給料の高い病院の地域や病床数を徹底調査|高収入を得る方法‼
大学病院
大学病院は幅広く、さらに深く多くの業務を学ぶことができます。また研究機関としての役割もあるため、学会などに参加し、研究活動もしたいという方にもおすすめ環境です。ただ国立大学病院はたくさんの経験ができる代わりに給料が安いです。
>>国立大学病院の待遇がやばい…給料は?意識の高さは?
総合病院
総合病院は病院によって経験できる業務は異なります。転職する時にしっかり情報収集をすることで自分のスキルを活かしたり、自分がやりたい業務を経験できます。さらに大きい規模の施設になれば、給料の上昇も期待でき、大手企業の傘下施設だったり、赤十字系の施設が特におすすめです。
透析クリニック
透析クリニックでは透析に特化した仕事内容になります。緊急の呼び出しも少ないので自分のプライベートを優先した働き方が可能。求人数も総合病院に比べ多く、比較的転職もしやすいです。透析以外の仕事もしたい人には物足りないかもしれません。
という人はこのブログで私が転職で成功した方法を解説しています。
>>30代臨床工学技士が2度転職し、自由を手に入れ、収入UPした方法
「いやいや、忙しくて転職活動の時間が取れない」という方には無料で使える転職エージェントをおすすめします。
転職エージェントを使用すれば、転職先の希望を伝えるだけで転職先を紹介してもらえ、給与交渉もしてもらえます。転職先の内情なども教えてもらえるため転職失敗のリスクは激減します。
離職した臨床工学技士が勤める企業
離職した臨床工学技士が企業に転職するなら一番多いのが医療機器に関連した企業です。医療機器関連の企業への転職が比較的簡単で、給料も高いです。もちろん臨床工学技士とは離れた職種を選ぶ方もいますが年齢などの理由から良い企業に出会えないこともあります。
臨床工学技士を活かした職種への転職
臨床工学技士の資格を活かした企業への転職は、給料の上昇や自分のライフスタイルに合った仕事をすることも可能です。臨床経験と資格があることで高学歴の人がいるような企業にも入職可能です。
医療機器メーカー
臨床工学技士として臨床経験を積んだ上で転職することができます。営業担当や医療機器に関する保守や説明等をする仕事につくことが多いです。大手の医療機器メーカーに就職できれば病院よりも大きく給料を上げることも可能。
医療機器ディーラー
新卒の方や臨床経験を積んでから入職する方など、どちらもいます。主に病院に出向き、医療機器の営業や病院で取り扱う機器や材料の補充、立ち会い等が仕事です。メーカーよりも転勤が少なく、支社採用の企業もあります。
治験コーディネーター(CRC)
治験を円滑に運営するために医師や医療従事者のサポート業務を行います。臨床での知識を治験に活かすことができ、臨床工学技士の治験コーディネーターとして転職する人もいます。緊急呼び出し等はなく、仕事のスケジュールも管理しやすいことが特徴です。
臨床工学技士を活かせばステップアップして転職が可能です。
臨床工学技士と関係のない職種への転職
私が聞いたことある範囲ですが、臨床工学技士の資格と関係ない仕事に転職する人もいます。
IT系
ITに興味があり、SE(システムエンジニア)になるような人もいます。SEになればかなりの高待遇で企業に転職することもでき、重宝されます。IT系はこれからもどんどん市場が大きくなる産業です。未経験からIT系の企業を目指す方もたくさんいるので、臨床工学技士が嫌ならおすすめです。
【未経験からIT企業への転職ならマイナビエージェント】
病院事務
臨床工学技士として働くことを辞めて病院の事務員として働いている方を知っています。めずらしいパターンだと思いますが、病院のコネがあれば可能な人事です。
医療機器に関係ない企業
臨床工学技士と無関係の企業で働く人も一定数います。しかし臨床工学技士としての経験を活かせない企業だと、エンジニアなどの特殊な職業でない限り、病院での給料を超えることは難しいです。
結局、臨床経験を活かした仕事が1番有利で給料や待遇も良くなる。
失敗しない転職方法に重要な3要素
- 臨床経験の洗い出し
- 情報収集
- コネクション
転職に失敗しないために重要なことはしっかり情報収集することです。情報収集と言っても他の施設の情報だけでなく、自分の経歴を洗い出すことも必要です。そしてコネクションがあれば更に有利に転職をすすめることができます。「コネクションなんてない」という人は転職エージェントがおすすめです。エージェントが無料で転職先の情報をくれたりと転職を手厚くサポートしてくれます。
>>【やらなきゃ損‼】みんなが転職エージェントを使う理由
臨床経験の洗い出し
今までの自分の経歴や資格、経験した業務などを洗い出しましょう。
転職前に自分の武器をはっきりさせましょう。今自分が求めているものと転職先が求めているものがマッチしていたら転職の成功は近いです。実際には自分で履歴書を書くのをおすすめします。そうすれば自分の経歴を整理するのと同時に、急な求人にも対応することができます。
高待遇の求人がいきなり出ることもあります。 私は履歴書を準備してあったのですぐに対応できました。
情報収集
転職をするには情報収集が必須です。転職サイトや上司や同僚からの口コミなどいろんな方法で他の病院の話を聞いてみましょう。他の記事でも「臨床工学技士の収入」や「働き方」について解説しているので関連記事から確認してみてください。
>>【実話‼】転職後の環境は?臨床工学技士の収入や労働環境を徹底解説
情報収集することで実際の給与相場だったり、他の施設の環境を知ることができます。当直の有り無しだったり、緊急対応なども施設によって全く違うので転職後に後悔しないためには情報収集は必須です。
情報収集が足りないと、転職後に他より給与相場が低かったり、サービス残業があったりと環境が劣悪な場合もあり得ます。私が経験した施設の当直環境はこちらの記事です。
>>【臨床工学技士の当直業務】誰も教えてくれない手当や内容を現役CEが解説
コネクション
コネクションがあれば更に転職を有利に進めることができます。直接職場の環境を聞くこともできますし、自分のスキルや知識を知っている人と働くことができるからです。元々自分を知っている人がいる施設では完全に自分が求められているので、転職後の自分のポジションもしっかり用意されています。
コネを作るのは簡単
コネを作る方法は簡単で、学会や研究会に参加することでいろいろな人に出会うことができます。さらに、学会で発表や質問をすることで顔を覚えてもらえます。コネクションの作り方はこちらの記事です。
>>コネクションの作り方と使い方【臨床工学技士が解説】学会へ行こう!
学会や研究会で活動することが難しいという人は転職エージェントへ登録すれば、非公開求人や自分のスキルに合わせた転職先を探してもらえます。
コネや時間がないなら転職エージェントがおすすめ
- 情報収集する時間がない
- コネクションなんてない
という人は、転職エージェントがおすすめです。
転職エージェントは無料で使用でき、自分の希望を伝えれば転職先を紹介してもらえます。それだけではなく、給与交渉してくれたり、転職先の職場環境も確認してくれます。 私がおすすめしている転職エージェントについての詳しい記事はこちらです。
20社の転職サイトやエージェントを比較した記事はこちら
>>臨床工学技士におすすめの転職サイト20個比較【求人数は?】
【まとめ】臨床工学技士の離職率は10%で看護師とほぼ同じ
臨床工学技士の離職率は10%で低いと言われていますが、看護師の離職率11.6%とあまり変わりません。しかし、一般的に看護師の離職率は高いと言われるので、この記事では臨床工学技士の離職率が看護師より低い理由を3つ紹介しました。
離職率が低い1番の理由は「転職方法がわからない」ことです。看護師より夜勤や当直が少なくても待機や緊急呼び出しで疲弊している人はたくさんいます。「転職の仕方がわからない」「時間がない」というだけで環境を改善できるチャンスを逃している人がたくさんいます。
看護師の転職についてはブログやSNSで発信されており、転職のしやすい環境が整っています。
しかし、臨床工学技士は転職ノウハウ等の情報が少ないです。
実は、臨床工学技士の転職は簡単で多くの人が今より良い環境に転職できる可能性があります。
転職に失敗しない方法は、しっかりと情報収集をすることです。このブログでは、臨床工学技士の転職に関するノウハウや働き方をどこよりも詳しく解説しているので是非参考にしてください。
転職についての記事はこちらです。
>>CEの転職活動方法3選【失敗しないの方法を解説】
>>転職に有利なCEの要素5選【1人で転職活動は危険】
>>CEの転職先の選び方【各施設の特徴を解説】
- ブログを読んでる時間がない
- すぐに転職したい
という人は転職エージェントをおすすめ。転職エージェントでは自分の代わりにエージェントが転職先を探してくれ、情報提供してくれます。転職まで手厚いサポートが期待できる臨床工学技士専門の転職エージェントの詳しい記事は以下です。
20社の転職サイトやエージェントを比較した記事はこちら
>>臨床工学技士におすすめの転職サイト20個比較【求人数は?】
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